相続現場の本音

相続財産、不動産より現金!

立派な実家は残ったけれど、現金の方がよかった!

Fさんは長男ですが、勤務先が都内のため、
結婚を機に実家を離れて都内のマンションで生活しています。

実家は都心から約2時間程度かかるところにある農家で、
妹も嫁いだ後は両親の二人暮らしでした。
数年前、父親の所有する土地が道路計画にかかり、
国に買収されたため、約1億円の現金が入りました。

そこで父親は家を建て替えたのですが、農家の家らしく
建坪が80坪はある立派なもので、
建築費も8000万円はかかったとのこと。

固定資産税の調査に来た市の職員も豪華さに
驚いたくらいで、建物の評価額は3000万円もあり、
毎年の固定資産税もぐんとあがりました。

父親が亡くなったことから、Fさんは
相続の準備をはじめましたが、土地の筆数はあるものの
全部農地で評価が低いものばかりです。

財産評価の合計は、基礎控除の8000万円には達せず
申告は不要と判断できましたので、Fさんも安堵しておられました。

そのとき話に出たのは、
8000万円もした実家の建物のことでした。

Fさんも妹も実家を離れており、
母が亡くなったとしても戻ることはなさそうです。

その家を建てた父親は1年も住まないで亡くなってしまい、
8000万円かけた家が今は3000万円!
実に半分以下の価値となっているのです。

相続税がかかる範囲であれば節税効果が
あったと言えますが、節税は必要がなかったのですから、
どうも財産が減ったという感が否めません。

Fさんは、

『現金で残してもらって、都心にでも
           不動産を購入したほうがよかったのに』

とぼやいておられました。

土地を売ったときの現金はほとんど残っていないのですから、
そう嘆きたくなる気持ちも理解できます。
父親の財産ですから、自由に使ってもいいとは言うものの、
相続する子供の考えや意見も聞いてみれば
大切な財産を生かすことができたのではないでしょうか。

財産維持の方法をアドバイスする人がいなかったことも残念です。

立派な実家に帰るたびにFさんは嘆くだろうと想像すると、
1億円の価値が消えてしまったようで、どうにも残念に思えます。

16.7.9 理事長 曽根恵子

相続実例ReportMail Vol.4(2004.07.12発行)より抜粋)

株式会社 夢相続 : 2005年06月14日


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