相続現場の本音

不動産の名義変更と弁護士

弁護士の報酬を得るために事実を曲げてまで・・・

Hさんは3年前に父親を亡くし、相談に来られました。

父親は公正証書遺言書を作成しており、
全財産はHさんにという内容でした。

母親は既に亡く、兄と弟が相続人ですが、
兄が多額の借金を残して蒸発してしまい、
両親やHさんは後始末に苦労したいきさつがあるとのこと。

相続になると行方不明の兄を捜すことが大変であり、財産を分けると
また借金をするかもしれないという不安がありました。

父親の財産は90坪の土地と建物ですが、
半分はHさんが自分で家を建てて家族と住んでおり、
もう半分に両親と独身の弟が住んでいます。

父親が遺言でHさんひとりに相続させるとしたのは
弟も承知の上で、兄のことが落ち着けば、いずれ半分は
弟が住んでいるとおりに分けることも家族全員が納得していました。

相続登記をしてから1年後、弟に土地を分けるので
どういう方法がいいかとHさんが相談に来られました。

贈与と売買の税金を比較しましたが、一番お金がかからないのは、
Hさんが弟に「土地を遺贈する」方法です。

説明すると弟の納得も得られたので、土地を分筆、
公正証書遺言書を作成し、仮登記も設定して一段落しました。

名義こそHさんですが実質の使用者は弟で、
なんら不自由はなく、遺言で約束されていますから安心です。

ところが、また1年後、弟から依頼されたという
弁護士から書類が届き、弟の名義になっていないことが不服で
家を売却して現金に換えてほしいと言ってきました。

それだけでなく、合意のもとで進めたことなのに、
弟はなにも知らないままHさんが自分の名義にしたと
事実と違うことをこじつけてきたのです。

いろいろな話から想像すると、どうも
弟が弁護士にたたきつけられているようで、
家を売却しなければ弁護士費用も払えないので
売りたいということのようです。

お陰で隣に住みながら話もできない仲となり、まとまりません。

Hさんにすれば、初めから半分は弟のもので、いくらでも
協力はする気持ちはあるが、同意を得て遺言までしてあるのに、
なぜ急に売るというのか腑に落ちないとのこと。

そのうちに家庭裁判所から調停の呼び出し状がきましたが、
弁護士の文書はでたらめばかりという有様です。

弁護士という職業ながら、報酬を得るためには事実を曲げ、
相手を誹謗中傷までしないといけないのかと、少々哀れになりました。

円満な解決をするための資格でないと価値がないとも痛感した次第です。

16.8.22 理事長 曽根恵子

相続実例ReportMail Vol.10(2004.08.23発行)より抜粋)

株式会社 夢相続 : 2005年06月24日


相続対策セミナー開催のご案内

株式会社 夢相続HPへ