相続現場の本音

二世帯住宅と養子縁組問題

実の娘を訴える!?

Sさん夫婦は、ともに60代。

夫が定年になって退職金が入ったことから、
家を新築しようと考えました。

現在の住まいは、夫が父親から相続した土地に、
25年程前に建てたものであり、そろそろ建て替えの
時期がきていることもありました。

どうせなら、この機会に二世帯住宅にして、
賃貸マンションに住んでいる長女夫婦を呼び寄せて同居すれば
経済的にも精神的にもお互いにいいことだと考えました。

Sさんの提案に夫も長女夫婦も賛成だったので、
建築会社を決めて二世帯住宅を建てる準備を始めました。

契約金も払い、仮住まいに引っ越して、建築を始める頃になり、
Sさん夫婦は、娘婿に条件を出したとのこと。

それは、娘婿がSさん夫婦の養子になることでした。

ところが、この提案は娘婿やその両親には
受け入れがたいことだとなりました。

Sさんの娘にも反対されましたが、Sさん夫婦の考えは変わりません。

とうとう娘夫婦は同居を止めるとなりましたが、そうなると
二世帯住宅を建てるのを止めるとしても、既に契約した建築会社から
違約金を請求されるということになってしまいました。

その額は建築代金の20%で700万円近くです。
しかも建築会社は裁判に訴え、その支払いは確定してしまいました。

とりあえず夫が払ったものの、Sさん夫婦は
長女夫婦の責任だとしてそれを分割で払わせるような
決め事をしましたが、2年目あたりからその約束が守られなくなりました。

Sさん夫婦はそれが許せず、娘婿と娘の給料を
差し押さえる訴えを起こすとのことです。

実の親子ながら、既に親子関係は険悪なもので、
この先、修復できるとは思えません。

この事例で考えさせられることは、親子関係を損ねてまで
お金を取り戻すことが大事かということです。

相続になれば家庭の人間関係が
表面化してきますので、先が見えるようです。

財産を殖やしたり守ることも大事ですが、相続に備えるには
争いのない、支えあえる、協力しあえる家族を作ることが大切なのですが、
それが一番難しいと痛感しています。

16.8.29 理事長 曽根恵子

相続実例ReportMail Vol.11(2004.08.30発行)より抜粋)

株式会社 夢相続 : 2005年06月28日


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