相続現場の本音

養子縁組をしなかった遺産相続

実の親の遺産を受け取れないAさん

Aさんの父親は、Aさんが生まれる前に他界。

母親は、諸事情により入籍しておらず、
生まれたAさんは父親の兄夫婦の実子として入籍、
しばらく育ててもらっていました。

その後、母親は結婚し、
Aさんと一緒に生活できる環境になったことから
Aさんを引き取り、親子の生活が始まったのです。

それはAさんがまだ5歳ころのことだったようで、
特に違和感もなく、そのまま成長したということです。

そうして母子二人の生活になりましたが、
Aさんにとって母親は実の母に違いはなく、何ら疑うこともなく、
特に困ったこともなかったということでした。

そうして年月が過ぎ、祖父母が亡くなり、
兄夫婦が亡くなり、母親も亡くなってしまいました。

ところが、母親の相続の手続きをすることになって
困った事実に遭遇したのです。

母親は離婚しており、配偶者はありません。

実子がAさんであることは間違いないのですが、母親の
兄夫婦の実子として入籍したままで、自分の戸籍には
Aさんの記載はありません。

引き取ったときに養子縁組をしておくべきだったのですが
当時は結婚していたことがあり、そのままになってしまったようです。

しかし、現実でいうと、母親は戸籍上、実子がいないことになっており、
母親の妹だけが相続人ということになるのです。

母親の妹は、Aさんが財産を相続することに
異論はないものの、それができないのです。

結局は、一旦、母親の妹に相続してもらい、
その後、Aさんに遺贈するしかないのが結論。

このことでAさんは叔母さんに迷惑はかけたくないと
しきりに気にしていますが、他に方法はないのです。

生前に養子縁組をしておくような
アドバイスをする人がいなかったのかと残念ですが、
相続がいざ現実になってしまわないとできないのかも知れません。
                          
16.9.11 理事長 曽根恵子

相続実例ReportMail Vol.13(2004.09.13発行)より抜粋)

株式会社 夢相続 : 2005年06月29日


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