相続後(申告・遺産分割・登記等)

遺言書・名義変更・居住権

■ 不動産の名義変更、居住権と口約束の効力について Mさん

【相談内容】

居住権は発生するのでしょうか?

祖父が一昨年亡くなったとき、遺言状に基づき遺産分割を行いました。
生前の祖父と母の話で、
「祖母の住んでいる土地だけは誰にも渡してほしくない」
とのことで、土地は私の母に名義変更をしました。

家屋は、祖母名義です。
その家屋には、叔父(長男)とその息子も30年近く住んでいます。

しかし、土地・建物の税金、また、生活に必要な
光熱費・食費等の支払いは一切したことがありません。
家屋を新築したときも、一円たりとも支払いはしていません。

母は叔父と、祖母が亡くなり、
叔父もその家屋を出て行かなければならなくなった時、
「息子も一緒に出て行かせる」と口約束を交わしています。
祖母が亡くなった場合、家屋は母の名義になります。

息子に出て行ってもらわなければならない理由があります。
  1.生前の祖父の遺言であるから。
  2.元叔父の嫁(数年前に離婚ズミ)が戻って来てしまうから。
    祖父母共に他界してしまったときに息子さえ残っていれば、
    その家屋に戻り住む事ができるからと近所の人たちに
    話をしていた事実があるため。

質問です。

1 叔父と母の口約束は、法的に効力はあるのでしょうか?

2 叔父、または、息子が居住権を主張し、住み続けることが
  できるのでしょうか? 土地・建物共、母の名義になります。
   家賃・光熱費・税金等の支払いは一切ないと仮定します。

3 居住権が適応される場合に、退去してもらうために
  今から行える対策というものはあるのでしょうか?

4 居住権が適応されない場合でも、
  退去に応じない時にはどのような策をとればよいのでしょうか?
  また、離婚した元嫁(息子の母)が移転してきたり、また、
  頻繁にその家屋に出入りをするようになった場合、
  どのような措置をとればよいのでしょうか?
 
お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願い致します。


【回答】

1について
口約束でも契約は効力を生じます。
ただし、相手方が反対の意思を表明した場合に
口約束の場合ですと、契約が成立しているということを
物理的に証明する事が出来ないため、不利益が生じる可能性があります。

ですので口約束だけではなく書面でしっかりと
契約を締結するか意思表示をしてもらった方が良いでしょう。

2と3について 
建物がお母様の名義になった場合、叔父様と建物についての
賃貸借契約を結んでおらず、また家賃の支払いを受けていなければ
賃貸借ではなく使用貸借という形となります。

使用貸借の場合は当事者間で返還の時期等を定めなかった場合は
貸し主はいつでも返還を請求できると定められています(民法597条)。

4について
上述しましたように、使用貸借の場合返還の時期を
定めていなければ貸し主はいつでも返還の請求をすることが出来ます。

この返還請求に応じない場合、証拠保全の為にまずは
内容証明郵便で退去の通知を出し、それに応じないようであれば
法的な手段に出る必要があるものと思われます。

その場合、弁護士等に相談する等の対応を
とられたほうがよろしいかと思います。



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株式会社 夢相続 : 2007年05月07日


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